なんの取り柄もない中年サラリーマンが、ある日突然宅建士を目指してみた
世間はコロナ禍。
世界中で特別な時間が長く続いている。自粛生活の中で自分を見つめ直す時間も多い。
…待てよ、幸いにも自分には健康と時間だけはあるじゃないか。
この未知のウィルスを沈静化させる能力は持ち合わせていないが、自分自身を少しでもパワーアップさせるための時間はいくらでもあるじゃないかっ!
というわけでシンパシーをリュックに詰め込み、街の図書館へ。
そこで色々と物色している内に、なんかとってもかっちょいー響きのワードが。
「…宅建、士?」
学研のおばちゃんならよく聞いたもんだが、宅建というものにはあまりなじみがない。
フムフム、要するに家に詳しい人のことなのね。
しばらく立ち読みすると、ぼんやりとはイメージが湧いてきた。
イカンイカン、ここであまり深く理解しすぎてしまうとマイナスな情報まで吸収し、妙な先入観も生まれかねない。
そうして無造作に貸出カゴへ放り込み、そそくさと帰路につくワタクシなのであった。